ビグアナイド系 メトグルコ

  1950年代より使用されているお薬です。
  2型糖尿病の中でも、肥満体型や脂肪肝の方に効果があり、
  エビデンスも豊富なことから、ダイエット治療にも用いられています。

  血糖値の上昇を抑えることで、脂肪を溜め込みやすい体質を改善し、
  食欲を抑えます。
  低血糖を起こしづらいので、ダイエットはもちろん
  ダイエット後の体重維持に役立ちます。

  

 

 

メトグルコ(メトホルミン)は、老化も改善して寿命を伸ばす・・・?

メトホルミンは、肝臓で働いて、糖を分解して、体内に糖が放出されることを抑えます。
さらに、腸管でブドウ糖の吸収を抑える働きがあります。
その結果、血糖が上がりにくくなり、インスリンの分泌も抑制されます。
インスリンは、脂肪を合成する働きもあるため、インスリンの分泌を抑制することで、
脂肪の合成を抑え、結果として肥満も軽減させます。

・抗がん作用

メトホルミンは、がんの発生を抑えるという報告例も多くされています。

特にすい臓がんについては、メトホルミンを服用している患者さんは、
服用していない患者さんに比べ、62%リスクが低下したとの報告があります。
同様の報告は、肺がん、大腸がん、乳がんでも抗がん効果の研究結果が報告されています。
この理由の一つとしては、血中のインスリンの濃度を減らすことで、
がん細胞の増殖が抑えられると考えられています。

・心血管系のリスクを減らす

メトホルミンには、血管にダメージを与える活性酸素を減らす、
抗酸化作用もあると考えられています。
その結果、英国で行われた大規模研究「UKPDS」では、メトホルミンが他の治療薬に比べ、
糖尿業患者さんの動脈硬化を予防して、心血管疾患の発症リスクを減らすことが確かめられました。

・健康な人よりも寿命を伸ばす

それぞれの病気を予防・改善するメトホルムですが、結果として、
寿命をのばすことが報告されています。

米国立老化研究所は、「メトホルミンを投与したマウスは、そうでないマウスに比べ、
寿命が5%延びること」を報告しています。バルジライらの研究チームは、
78000人の糖尿病患者と、78000人の糖尿病でない人を対象にした研究で、
メトホルミンを投与されて70歳代の糖尿病患者さんは、糖尿病でない人に比べ、
死亡率が15%減少したと報告しています。
糖尿病のない健康な人に比べ、糖尿病があってメトホルミンを服用している人の方が
寿命が延びている
ことは驚きです!

Study shows type 2 diabetics can live longer than people without the disease(カーディフ大学 2014年8月8日)

糖尿病ネットワーク記事より

 

商品名 メトグルコ / メトホルミン
特徴 肥満体型や脂肪肝の方によく効く
飲み方 1日2~3回
主な副作用 下痢・悪心・食欲不振 等

 

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